人間生きていれば理解できないイベントに遭遇しますよね?
私自身、自分の想像を遥かに超えたのが40代でリストラされたこと。40代の転職活動が想像以上に過酷だったこと。
当時は「何故自分だけがこんな目に合うのか?」と自暴自棄になりましたが、今となっては転職支援をするにあたり大切な糧となっています。
まぁ、そんじゃそこらの理解できないイベントに遭遇しても動じなくなった私ですが、度肝を抜いたのがK子さん34歳のケース。
大学在学中に精神を病み引きこもりの後に夫と結婚
初めまして、34歳女性です。
現在はパン屋で、週5日、朝7時~13時までのパート契約でホールスタッフをしています。
100種類以上あるパンに囲まれ、仲間のスタッフたちや地元のお客様に支えてもらいながら、日々楽しく働いています。
私は、パン屋に勤める前はバリバリの専業主婦でした。
夫婦二人の生活で子どもはいませんでしたが、今年の4月に9年の結婚生活に幕を閉じ、住み慣れた土地を離れ、右も左も分からない土地で一人暮らしを始めました。
専業主婦からフリーターへの転職です。
なぜ専業主婦をやめ、フリーターとして一人で生きていくことにしたかの動機について、ちょっと話しておこうかな?
私は元夫のように正社員として働いた経験がなく、彼の気持ちを本気で理解するために離婚を手段として、自分の力で生計を立てることにしました。
元夫は私に正社員として働くことを希望し、離婚までは望んでいませんでしたが、私が正社員で働くことを受け入れなかったため離婚の運びとなりました。
正社員を拒んだ理由は、元夫のようにバリバリ働ける自信がありません。
私は過去、学業就業後、就職をせず引きこもりとなった経緯があります。
多くの人が当たり前にこなしているルーティンワークが私には難しく、どうしても馴染むことができなかったんですよね。
私の気持ちを誰に話しても理解されないんですよね?
上記の経験から、就職して正社員になれてもメンタルを病み働くどころか、生きていくこともままならくなってしまいます。
ですから私は、自分の身を守るために正社員の道は選ばないと決めました。
現在はパン屋の他に、ラーメン屋、派遣登録などを駆使し複数の収入ルートを確保。いずれもパート・アルバイトです。
現在はこのような形で生計を立てていますが、今後どのように生計を立てていくかについては試行錯誤の毎日です。
誰かに扶養されて来たから独りで生きる道を模索
これまで親元にいるか、元夫の扶養内でしか働いたことがない私ですから、自力で生計を立てて生きていくと決めた時はそれはもう不安で仕方ありません。
自力で生計を立てることや一人暮らしをすること、フリーターが私にとっては全くの未経験の職種。
うまくやれる自信は全くありませんでしたね。
まずは自分一人生きていくために、1か月でどれほどの費用がかかるのか、実際に働いて収支出を見てみないと分かりません。
家賃の他に、食費にどれくらい使っているのか、交通費にどれくらい使っているのか。
具体的な数字を見て初めて、自分一人生きていくためにかかる費用を目の当たりにしたんですよね。
もちろん不安もありましたが、自分に合った働き方を上手く組み合わせて形にすることができれば、自分一人なら何とか食べていけるだろう。
ある程度、手応えや実感を得ることができ、今は前ほどの不安は感じていません。
現在パン屋で週5日、6時間働いていますが、体力切れも思ったほど心配はなく、長く勤めても大丈夫そうだと安心しています。
あと少しパン屋での仕事に慣れたら、また別件で夕方から4時間ほどの仕事を探し生計に組み込んでみる予定です。
もし現在、先が分からない不安や心配を抱えているなら、何か一つでも行動に移し実践することをお勧めします。
理由は、具体的に実践してみたりすることで気持ちが落ち着いたり和らいだりするためです。
心の病を抱えても生きていけるようカウンセリング
転職活動で苦労したことは、実際に行動に移す時よりも行動に移す前の苦悩とどう向き合うか、どう付き合っていくかでした。
元夫と離婚し、フリーターに転職したのは今年の4月ですが、実際に行動に移すかどうか5年前から悩んでいました。
一度も正社員として働いた経験がないどころか、一人暮らしをした経験もない私がいきなり一人で生きていくんです。
あまりにも現実的ではなかったんですよね。
目標を離婚に設定していたわけではありませんが、万が一この先一人で生きていくことになったとき、何の心構えもない状態で投げ出されることは避けたいと思い、まずは精神的に自立するところからトレーニングを開始。
それまでは経済面だけでなく、精神面でも夫に依存していました。
夫に依存しなくても生きていけるように、カウンセリングを受けたりセルフカウンセリングを繰り返しです。
トレーニングを初めて5年後、ようやく夫に依存しなくても生きていける感覚を掴むことができ、自分でも大丈夫と確信。
その矢先に離婚を決意したため、経済的な自立は結婚生活の中では叶わず、フリーターとしての実践を積みながら学んでいくこととなりました。
結果的には、今の流れになってよかったと思っています。
実践に勝る学びはなし。
地道にコツコツでも実践と経験を積んで、数年後には精神的にも経済的にも自立した大人になることを目指し、生きていこうと思っています。
離婚後自立したからこそ相手の気持ちが理解できた
未経験の職種に転職して成功した点は、実際に自分が相手の立場に近づいてみることで、相手の気持ちを考えられるようになったこと。
今の私だったら元夫に、もう少し優しい言葉や気持ちを向けることができると思います。
「お疲れ様」や「いつもありがとう」の言葉を、言わされるのでなく言いたいから言えるキモチ。
相手の気持ちを理解したいだけなら何も、離婚してフリーターになるまでしなくていいんですが、私の場合はそこまでしないと気付けなかったんですよね。
また、専業主婦からフリーターに転職したことで視野が一気に広がりました。
これまでは養われる生き方を知らず、自分の意見より相手の意見を優先するのが当たり前。
自分が我慢をするのが当たり前でしたが、自分で自分を養うことにしてからは、自分の意見をはっきり言えるようになり、自分が一方的に我慢をすることもなくなりましたね。
自分の意見を言うってことは、自己責任もついてきますよね?
責任を負う代わりに自由が広がる、視野が広がる、選択肢が増える、生き方が選べる。
結婚生活の中でも、周りよりは生きている実感や充足感を感じている方だと思っていましたが、今は比べものになりません。
自分で責任を負うのは慣れないうちは怖いですが、この感覚が当たり前になったら責任を負わない生き方なんてあり得ません。
この生き方を許してくれた元夫には、今も心から感謝し尊敬しています。
離婚してまでも転職して得たかった彼女の自立心
最後に要点を纏めておきますので参考にしてください。
- 大学在学中に引きこもりの彼と結婚
- 扶養されてきたので独りで生きる道を模索
- 心の病から抜け出したくカウンセリング
- 自立したからこそ相手の気持ちが分かる