どうしてもやりたくない仕事ってありますよね?
私の場合、人と話すのが大の苦手だったので営業職だけはずっと避けてきました。
櫻井さんも苦手意識が高かった部署に配属されて、辛い思いをしたおひとり。
内定取り消しを受けたばかりの彼女は渉外員希望と回答
はじめまして。現在外資系IT企業の事務として働く櫻井です。32歳で都内で一人暮らしをしています。
事務は内勤の仕事だから楽で時間も自由に使えるところがとてもいいのですが、お給料が安いので節約の日々です。
ただし仕事は精神的な負担も軽くて日々楽しく働いています。
私は新卒で某金融機関に就職しました。
知名度はありますが、大手というほどでもなく、とにかく採用人数が多かったので私が唯一内定をもらえた会社。
そこにそのまま就職って安直すぎると思われるでしょうね?
しかし、当時は周囲も内定を2、3個もらい、どこに4月の時点でどこに行くか迷う輩がいっぱいた中で、6月半ばにやっと出た内定だったのです。
当然焦りってありますよね?
そういうわけで、私は迷いもせず内定に飛びつきました。
もともと保険の仕事をするつもりはなく、最もやりたくない仕事と言っても過言ではありませんでした。
ちょうど営業職から事務職に方向転換してエントリーした会社でしたので、内勤の銀行窓口要員として働くつもりでいました。
ところが、いざ内定が出てみると、「内務勤務と渉外員どちらを希望するか?」という用紙を受け取りました。
内定取り消しがあったばかりの私は、あろうことか無理して「どちらでもよい」に丸をつけて提出。
しかし、それが地獄の始まりだったわけです。
最終的に、内定式が終わった直後、勤務地の希望確認の電話と共に、内務事務と渉外員どちらを希望するか再び聞かれる形。
一人暮らしをするために、私は金銭的な不安もあったのか何を思ったのか渉外員を希望してしまったのです。
いつでも内勤になれるだろうと高を括っていたのですが、渉外員とはいわゆる保険外交員です。
これは、もうかなり辛かったなぁ~(泣
辛かった理由は、せっかく避けたはずの営業、それも飛び込み営業を行わなければならないことでした。
ただでさえ、人見知りなのに、人様の家にいきなりピンポンして迷惑そうな顔で迎えられるんですよ?
夏の暑い日や、雨の日などは在宅率が高いからと訪問に行かされ、身なりも精神もぐちゃぐちゃになっていきました。
気弱な客を見つけては強引に保険加入させるスタイル
保険外交員のどこが辛いかというと、もう全てとしか言いようがありません。
まず、スーツを着て、首から会社の社員証を下げ、ダサいデカいカバンをもって個人宅を回ります。
先輩社員は、顧客のストックがあるため、電話をして訪問の約束をしますが、とりあえず1年目は慣れるのが先決と飛び込み営業をさせられました。
まだその頃はノルマがなく、ティッシュ配りやお知らせ配布など、わざわざ対面で行うスタイルでした。
しかし、私は知らない人と話すのが苦手で、まだ商品知識も浅くお客様に突っ込んで聞かれた質問にも正確に答えられず、いつも冷や汗をかきながらの営業です。
もちろん、新人指導の上司が一緒ですが、その上司の仕事の方法も私が苦手とするザ・営業マンって感じ。
気弱そうなお客様に間髪入れず喋り倒して、どんどん自分のペースにもっていき、無理やりライフプランシートを作成し保険に加入させるものでした。
自分もこれをやらなければならないのかと思うと、本気で気がめいりましたね。
当然私のように、人と話すのが苦手な社員は営業成績が悪いんですよね。
まだ新人、女性だからってことでキツく当たられることはありませんでしたが、大声で怒鳴られたりのパワハラをされる社員はしょっちゅう見ました。
しかし、この金融機関、というかこの金融・保険・物流を扱うグループ会社は、一般的に穏やかなイメージがある企業です。
とても周囲に辛いとか辞めたいとか言えない雰囲気が漂っていました。
気弱な私はノルマが達成できず自腹で勉強会に参加した
入社後のギャップはどこまでもありました。
まず、この金融機関が、保険外交員を募集するなんて知りませんでした。
というのも、渉外担当とは何をするのかもよく分からず、しかし保険を売るとは知らなかったため、まさか保険のセールスとは思いもしません。
たしかに、会社説明会では、この金融機関はグループ会社の商品も扱う、とは聞いていましたが、単に販売窓口として提供しているだけで、ここまでがっつり保険のセールスをやらされるとは知るよしもありません。
本当に、私は渉外員を選んだことを後悔しました。
加えて、上司の「この会社は知名度もあるから、お客さんから門前払いを喰らうこともないし、他の会社はもっと大変」「ノルマもないし、頑張ればその分給料に反映されるから、やりがいもあるでしょ」って言い分に随分と苦しめられましたね。
しかし、実際は支店単位で目標額があり、それを達成することを課せられるのでノルマはあります。
さらに、私は毎年ノルマの7割もいかず、勉強会に参加させられるのですが、それを別の支店で行う時は決まって交通費が自腹ですよ。
バスで行くのでたかだか200円程度ですが、たいして給料もよくないのに往復400円自腹はキツかったですね。
しかも、私はその金融機関に一般職で入社し、若干渉外の方が給料がいいにしてもずっと一般職扱い。
他に、総合職としての渉外員もおり、たしかにノルマはきついものの、給与の根底が違います。
営業をさせられているのに、一般職扱い。
確かに負担が増えても対応しきれませんでしたが、辛さや嫌さは同じでも、給料は一般職扱いにも納得がいきませんでした。
細かいことが嫌いで口が上手い人は渉外員に向いている
保険外交員は、向き不向きがあるお仕事だと思います。
私はその後内勤の異動希望を出し続けましたが、なにせ大きな企業なので上からの方針で人事が決まります。
よほど気に入られたり、支店長からの推薦でもないと人事異動の希望が叶うことはありませんでした。
内勤から保険外交員に異動する社員もいましたが、彼らは総じて営業マン体質で、コツコツと精密な事務をやるより、人と話して成果を上げることが好きなタイプでした。
内勤の人に聞いたところ、異動してきた彼らはどちらかというと事務ミスも多い。
窓口で保険を取ってくれるのはありがたかったが、事務ミスの処理が大変でよくお客さんのハンコ漏れや、入力間違いがあったので後処理に追われた、と言っていました。
細かな事務やルーチンワークが苦手な人は、保険外交員になって立派に活躍できると思います。
また、印象としては少し調子がいい人も多いですね。
口がうまいというか、あまり物事を考えすぎないというか。
私は保険に加入していただいても、本当にこの人必要だろうかとか、不利益事項を理解してくれただろうかとか、後から契約内容が希望と違うとかクレームにならないだろうかなど、あれこれ考えて契約を取るのが怖いタイプです。
実際に、保険加入直後にすぐ解約するお客様もいらっしゃいました。
しかし、保険外交員向きの人はそんなことは考えず、ゲーム感覚で営業を楽しんでいましたね。
競争やゲーム、人と話すことが好きな人は向いていると思います。
ちなみに、保険外交員として働く場合、注意として解約した場合の営業手当返納については確認しておいた方がいいですね。
会社によるかもしれませんが、私の場合は、お客様が一定期間内に解約すると次の給料日に一度貰っていた営業手当が給与から引かれました。
しかも、退職してからも返納請求の用紙が送られてきたので、入社前に手当の返納などの制度を確認しておくことをおすすめします。
無理やり保険加入させるのがお仕事の渉外員なった女性
最後に要点を纏めておきますので参考にしてください。
- ああああ
- いいいい
- うううう
- ええええ